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薬剤科

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はじめに

薬剤科では、患者様が安心して薬物治療を受けられるように、「薬剤の適正使用」「副作用防止」の観点からチーム医療の中で、積極的な業務を展開しています。

平成20年度、薬剤科の目標を、病院目標に沿って以下の3つの目標掲げ、業務に取り組んでいます。

  1. 安全・有効・効率化の検討
  2. 保険薬局との連携を強化
  3. 専門分野の確立

副作用未然防止・早期発見・再発防止においては、入院時の患者様の持参薬チェックから始まり、処方時の監査、入院中の検査値チェックと積極的に取り組み、副作用未然回避に努めています。
保険薬局との連携につきましては、お薬手帳の推進に力を注ぎ、外来・入院治療を問わず情報の共有化が可能なシステムの構築を目指しています。
専門分野の確立については、糖尿病関係、がん化学療法、感染制御、緩和医療などの学会・研修会・勉強会へ各薬剤師が積極的に参加して、それぞれの分野で薬剤師の職能を活かせる業務を目指しています。また、医療安全防止対策についても、安全な薬物治療のための研修会に担当薬剤師が積極的に参加しています

薬剤科長 北川俊朗

薬剤科-はじめに  薬剤科-はじめに

医薬品安全管理及びプレアボイド

医薬品安全管理及びプレアボイド(患者様の不利益回避)

医薬品安全管理

 医薬品や消毒薬についての安全管理を行っています。医師・看護師とともに医薬品の安全使用に関する手順の作成・周知徹底や、確認作業の強化など、広い視野で安全管理に努めています。調剤室、薬品庫だけでなく外来・処置室や病棟など、院内で医薬品が安全・適正に使用されるよう管理・指導を行っています。

プレアボイド

 薬剤師が薬物療法に直接関与し、薬学的患者ケアを実践して患者様の不利益(副作用、相互作用、治療効果不十分など)を回避あるいは軽減した事例を”プレアボイド”とよんでいます。薬剤師の職能そのものであります。

副作用に関わる業務

病棟において

 入院された患者様の副作用を早期発見するために、臨床検査値の確認やベットサイドへの訪問などを行っています。他の医療スタッフと協力して安全な薬物治療が行われるように努めています。まず副作用を予防すること、起きてしまった副作用に対しては早期発見に努め、その後対応を行っています。医薬品の使用により疑われた副作用については厚生労働省や製薬企業にも報告する場合もあります。

アレルギー試験(白血球遊走試験)

 薬剤アレルギー(発疹や肝機能障害など)を発現した患者様に対して、アレルギー起因薬剤の同定試験を行い、副作用発現の原因解明に取り組んでいます。
白血球遊走試験(LMT:Leukocyte Migration Test)は、外注で一般的に行われている方法よりも検出率が高いとされています。当院ではこの試験を行っています。

アレルギーカード

 上記の試験で陽性またはその経過から強く副作用が疑われた場合には、アレルギーカードを患者様に配布・説明しています。

アレルギーカード アレルギーカード

注射薬管理業務(混合業務)

 入院されると治療の中心は注射薬となりますが、これらは無菌的な環境で調製するのが望ましいとされています。薬剤科内のクリーンルームという清潔な環境で薬剤師が調製しています。混合された注射薬は個人ごとに管理され、病棟で看護師と薬剤師で確認が行われます。患者様へ投与されるまでに何度も確認が行われています。

注射薬管理業務(混合業務)  注射薬管理業務(混合業務)

注射薬管理業務(混合業務)

化学療法(抗がん剤)

 化学療法剤(抗がん剤)は、使用法や投与量を誤ると重大な問題を起こす危険性があります。これらを防ぐため、抗がん剤を使用される患者様の投与量・投与法・血液検査の結果・投与スケジュールの確認を行い、薬剤科のクリーンベンチ内で清潔に調製を行っています。厳重な管理のもとで安全な投与が行われるように努めています。

化学療法(抗がん剤)  化学療法(抗がん剤)

血中濃度測定(TDM)

 薬剤によっては効果を示す投与量と副作用を発現する量の幅が狭い薬剤や代謝能力(排泄能力)が各個人で大きく異なる場合があります。また、性別や年齢・体重の他に体質の違いも考慮する必要があります。そこで、薬剤の血中における濃度を測定して、その個人にあった投与量を決めます。それらの測定データをもとに血中濃度推移を解析して投与設計を行い、安全かつ有効な薬物治療が行われるように努めています。

血中濃度測定(TDM)  血中濃度測定(TDM)

薬剤管理指導業務(病棟)

 入院時から退院まで他のスタッフとともに患者様の薬物治療が有効かつ安全に行われるように病棟に薬剤師が常駐しています。入院時の持参薬や副作用・アレルギー歴の確認から始まり、薬歴という患者様の薬物(注射薬・内服薬・外用剤)の使用歴をつけ、薬物治療の管理を薬剤師が中心となって行っています。特に注射薬は入院治療のメインであり、投与量・投与法・配合変化などの確認業務を厳重に行っています。もちろん内服薬や外用薬も同様に用法・用量の確認、相互作用(飲み合わせ)・重複投与などを確認して調剤を行い、患者様に薬物治療を理解していただけるように随時説明を行っています。退院時にはお持ちいただいたお薬手帳への入院中の薬物治療の記載を行い、お持ちでない患者様には希望に応じて新規に作製して配布しています。薬剤師は入院患者が安心して薬物治療を受けていただくように努めています。また、かかりつけ薬局の薬剤師とも連携を図り、必要な情報を共有して患者様の不利益を回避するようにしています。

薬剤管理指導業務(病棟)  薬剤管理指導業務(病棟)

薬剤管理指導業務(病棟)  薬剤管理指導業務(病棟)

チーム医療の中の薬剤師

 チーム医療とは、医師、看護師、薬剤師、栄養士などの専門職が協力してそれぞれの専門知識を生かし、患者様の治療にあたることです。専門職がそれぞれの立場で意見を出し合うことにより、安全で有効な治療を患者様に提供しています。すでに病棟の業務そのものがチーム医療といえると思いますが、下記に示した各種チームにも積極的に参加して薬剤師としての職能を活かしています。感染制御チーム
 患者様の院内感染を防止するために医師・看護師・検査技師などのスタッフとともに活動しています。

栄養サポートチーム
 各専門スタッフがそれぞれの知識や技術を出し合い最良の方法で栄養支援するチームのことです。薬剤師は薬物治療の管理の面から貢献しています。

糖尿病教室
 患者様自身が糖尿病に関する正しい知識を持って予防や治療に取り組んで頂くために、隔週の木曜日に糖尿病の薬物治療や副作用についての説明を薬剤師が担当して行っています。

母親学級
 毎月第1月曜日に、妊娠初期の方を対象として開催されています。薬剤師もその中で、「妊娠と薬の影響」、「妊娠中によく処方される薬」、「もし風邪をひいたら」といった内容について説明しています。またはお薬に関する質問にも答えています。

その他に癌化学療法チーム、褥瘡対策チームなどにも参加しています

チーム医療の中の薬剤師  チーム医療の中の薬剤師

チーム医療の中の薬剤師

スタッフ紹介

氏名 職名等 担当 趣味・特技
北川 俊朗 診療技術部長兼薬剤科長 麻薬管理、TDM タイガース・エスパルス
石川 秀樹 薬剤科主任(調剤室) 医薬品情報 パソコン
松下 久美 薬剤科主任(治験管理室) 妊婦授乳婦指導 整理整頓 準備
小川 善意 調剤室 製剤 ガーデニング
山城 博和 薬剤科主任(病棟全般) 感染対策 テニス 素振り
齋藤 博司 薬剤科主任(医療安全) がん化学療法 ブルース ギター
瀧 祐介 一般病棟担当 糖尿病 お祭り 寺社仏閣
岩水 陽子 一般病棟担当 がん化学療法 Thinking now!
日下 豊史 一般病棟担当 糖尿病 ピアノ、トランペット♪
揚張 真利子 一般病棟担当 栄養サポートチーム スノボ キティ
栗原 梢 一般病棟担当 栄養サポートチーム ねる・たべる
河村 美弥子 調剤室 がん緩和療法  洋裁
小柳 愛子 一般病棟担当 プレアボイド  熱帯魚
後藤       

業務実績

平成19年度

薬剤管理指導 10,349件(5,388人)
抗悪性腫瘍 1086件
無菌製剤処理加算 2,183件
特定薬物治療管理 640件

薬剤科 学会・研究会投稿発表状況 こちら(PDF)から