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かかりつけ手帳の価値は?

2014年10月17日(金)

かかりつけ手帳ご覧になった方もいるかと思いますが、先日、ある新聞で「お薬手帳」利用減る? 薬局、意義を呼び掛けという記事がでました。今年の4月からお薬手帳を保険薬局にもっていかない方が、自己負担金が安くなるため、お薬手帳を利用しない人が増えるのではないかということを危惧した記事でした。お薬手帳を持参しない場合、3割負担の人で自己負担金は約20円安くなるとのことです。

今回、この20円の意味(価値)について考えてみたいと思います。

薬剤師の立場にいる私からは勿論、価値があると答えます(たぶん、どの薬剤師もこう答えるでしょう)。では、なぜ価値があると答えるのでしょう?それはお金儲けではけっしてありません。
薬剤師が患者様の各医療機関での薬に関する情報を共有することで、有効で安全な薬物治療を守ることができると思っているからです。

お薬には病気を治療するという目的で処方されます。しかし、適切に投与されなければ期待した効果が得られなかったり、副作用が出やすくなったりすることもあります。みなさんの中には様々な医療機関(病院、クリニック、保険薬局)を利用されている方も少なくないと思います。複数の医療機関で処方箋をもらっている人では下に記すような問題が発生する可能性があります。
・重複投与(同じ成分の薬や同じような効果の薬が投与されてしまう)
・相互作用(薬と薬のお互いの作用により効果が強くなったり、弱くなったりする)
・副作用がでたことのある薬の再投与

お薬手帳を保険薬局で見てもらうことで、上記について薬剤師がチェックして、必要があれば医師に確認します。後発医薬品(ジェネリック医薬品)が世の中に大分浸透してきた現在では、薬の名前は全然違うけど、中身は同じものということもよくあります。

おくすり手帳は病院や保険薬局に持っていって医療従事者が確認することで効果が発揮されるものであり、もっていかないお薬手帳は「紙くず」同然となってしまいます。

医療従事者同士が協力してみなさんの有効で安全な薬物治療を守っていくことに20円の価値はありそうでしょうか?